Q3.仕事の適性はエンゲージメントや心理的ストレス反応を改善するのか?

 
Q. 仕事の適性はエンゲージメントや心理的ストレス反応を改善するのか?
A. 仕事の適性のスコアが高い職場はエンゲージメントが高く、心理的ストレス反応は低い傾向にある

 

 
仕事の適性には、エンゲージメントや心理的ストレス反応を改善する効果がみられます。<仕事の適性>のスコアについて中央値を基準に高い営業拠点と低い営業拠点に分けて比較すると、高い営業拠点は低い営業拠点よりも<エンゲージメント>や<心理的ストレス反応>が良好な状態にあることが分かります(図3-1、図3-2)。また、仕事の要求度(<仕事の負荷>)が高くなると、どちらの営業拠点も<エンゲージメント>は低くなり(図3-1)、<心理的ストレス反応>は高くなる傾向(図3-2)がみられます。ただし、仕事の要求度(<仕事の負荷)が高い場合であっても同じ負荷であれば、<仕事の適性>のスコアが高い営業拠点は低い営業拠点に比べて<エンゲージメント>が高く(図3-1)、<心理的ストレス反応>が低い(図3-2)ことがわかります。
 

そこで<仕事の適性>に着目してパス図をみると<エンゲージメント>や<心理的ストレス反応>を改善することがわかります(図3-3)。

 
日本の大企業では、必ずしも従業員の適性・キャリア形成に関する意思に関わらず幅広い職務を経験させる慣行(メンバーシップ型)が一般的でした。最近、適性や専門性に基づき従業員を採用・配置するジョブ型の導入が始まっています。ジョブ型は仕事の適性という点からは望ましいと考えられます。メンバーシップ型、ジョブ型によりエンゲージメントに相違が出るのかは、これからの関心事項といえます。
 

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