Q4.従業員が会社から大切にされていると感じている組織は、営業成績も良いのか?
Q. 従業員が会社から大切にされていると感じている組織は、営業成績も良いのか?
A. Yes 会社から大切にされていると感じていると営業成績も良い傾向がみられる
人が相手から何かを受け取った際にお返しをしなくてはと感じる心理のことを好意の返報性といい、物のやり取り以外にも感謝やサポートなど形のない物も返報性の対象となります。逆に、悪意や嫌がらせなどのネガティブな行為にも返報性が発生します。そのため、従業員が会社から大切にされていると感じている組織は営業成績の向上が期待できます。一方で、営業成績が良いから会社から大切にされていると感じる(以下、従業員尊重)という逆の因果関係も否定できません。
そこで、ある年度の従業員尊重 上位25%と下位25%の営業拠点を抽出し、当年度だけでなく、翌年度以降の営業目標の達成率(達成するかしないか)に差があるかを分析してみました。図4-1は、2016年度の従業員尊重上位25%と下位25%の営業拠点が当年度だけでなく2017年度、2020年度に営業目標の達成率に差があるかを、図4-2は2019年度の従業員尊重上位25%と下位25%の営業拠点が当年度だけでなく2020年度に営業目標の達成率に差があるかを比較しました。いずれも上位25%の営業拠点は下位25%と比べて当年度だけでなく、翌年度以降も営業目標の達成率が高いという結果になりました。
会社から大切にされていると感じていると営業成績も良い傾向がみられるのは、返報性の原理を体現しているのかもしれません。
※各年度ごとに抽出した営業拠点のうち営業目標を達成した拠点の比率の推移について対応関係のないt検定を実施
(図4-2の2019年度,2020年度以外は5%水準で統計上有意な結果)
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